水脈

レ タンヌ オーガニック シャルドネ

「人が死んだらな、体から蝶々が出るんやて。

蝶々が出て飛んでいくんやて」

子供の頃友達から聞いた話が妙に印象的で、今も心に残っています。

 

 

 

 

 

 

生命というものは、生まれる前どこにいて、死んだらどこに行くんだろう・・・

子供の頃ぼんやりと考えていたことが、この作品のイメージの元になりました。

 

蝶は昔から、東洋でも西洋でも、「心」や「魂」の象徴とされているようです。

 

 

 

レ タンヌとは「水脈」を意味する南仏オクシタン語だそうです。

辛口で、ほどよいコクがあって、とても良い香りのワインでした。

 

 

 

この作品はもともと、「蝶の生まれる夢」という題名で展示会に出したものでした。

ところが、その展示会のパーティで演奏して下さったアコーディオン奏者、岩城里江子さんのオリジナル楽曲が、偶然にも「水脈」。

 

「あの世とこの世のあわいの部屋で、人生最後の日を過ごす老婆の物語」

という「水脈」の楽曲のイメージが、何だかこの作品と重なって・・・

題名をワインの名前と同じ「水脈」に変えました。

 

 

 

水紋の渦の中心から次々と生まれてくる蝶。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

乱れ飛ぶ蝶たちはすべてつながっていて、一枚の紙から切り出しています。

 

 

 

 

人間も他の生き物も、みな生まれかわり死にかわり、生まれかわり死にかわり・・・

「ゆく川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」

流れそのものは絶えないが、個々の命はかわってゆく。

本当にそうだと思うようになりました。

年とったんだなあ・・・

 

 

水脈 Original recording

 アコーディオン演奏というものを、初めて生で聴きましたが、迫力にしびれました。
岩城さんの「水脈」すばらしかった。
不思議な、そして素敵な偶然の出会いに感謝。